フォークリフトの運転や積み込みが思うように上達しないと悩んでいませんか?
リフトは倉庫のフォークリフトオペレーターやトラックドライバーがよく使用しますが、見ていて本当に下手くそな人と上手い人に分かれます。
私が長年フォークリフトに乗ってきて思うのがリフトにはコツがあるということです。
コツさえ理解して掴んでしまえばリフト操作は格段に上達していきます。
この記事ではフォークリフトの運転や積み込みのテクニックやコツを紹介しています。
目次
フォークリフトの運転のテクニックやコツ!
フォークリフトが早く上達するにはリフトの機動性や特徴について理解が必要です。
普通の車やトラックはハンドルを回すと前輪が動きますが、フォークリフトでは後輪のタイヤが動きます。
前輪は動かず後輪で方向を変えるのでリフトが曲がっていくタイミングがかなり違います。
しかもその場で一回転できるほど回れますので小回りがすごく効きます。
イッシ―
リフトは後輪で舵をとっています!
フォークリフトの種類
フォークリフトは大きく2種類に分かれます。
それぞれの特性からコツを掴むポイントが変わります。
カウンターフォークリフト
通常よく見る椅子に座って操作するフォークリフトです。
正式名称はカウンターバランスフォークと言います。
1トン以上の重たい荷物を積む場合に適していてエンジンタイプとバッテリータイプがあります。
乗り方のポイントやコツは前述の通り後輪で舵を取っていることを意識して操作することです。
またどれくらいの半径でリフトが曲がっていくのかをハンドルを思いっきり切って確認してみるのもいいでしょう。
リーチフォーク(リーチリフト)
倉庫内でよく見るタイプがこのリーチフォークです。
立って運転するのが特徴で前進やバック、リフトの爪の操作を手でします。
めちゃくちゃ小回りがきくので倉庫内では大活躍のリフトです。
バッテリータイプしかなくエンジンタイプはありません。
慣れるまでに時間が少しかかると思いますが、慣れるとこれ程便利なリフトはありません。
左足、右手、左手を同時に使いながら運転出来るようになると面白いです。
このリーチフォークも後ろの小さなタイヤで舵を切りますのでそこを意識するとコツを掴むのも早いです。
よくプラッターと呼ぶ方もいらっしゃいますが、
リーチフォークとプラッターの違いとは
実はプラッターはニチユ製のリーチフォークの製品名なんです。
つまり同じリーチフォークですがニチユ製のリーチフォークに限りプラッターと呼ぶのが正しいです。
フォークリフト積み込みのコツやテクニック
パレットを斜めから積み込む
フォークリフトでパレット物を積み込むときは実は積み付けしたい場所に対して斜めに進入するとすごく積み易くなります。
まっすぐ直角に入るとパレットの微調整が難しくなります。
そこで微調整するよりも斜めに進入する角度を調整したほうが断然早く積み込めます。
画像はハンドリフトですがこのようにパレットに対して斜めにツメを入れるとスムーズに積み込むことができます。
リフトの爪をパレットに対して斜めに入れて角度をつける方法もあります。
この方法はトラックの荷台の中にリフトで入っていって積み込みをする場合によく使うテクニックです。
パレットの奥の方を先にあてる
斜めに進入して積み込む際にパレットは奥っ側を少しだけに先に壁にあてる感じで積み込むと調整がしやすいです。
手前の方を先に壁にあてて奥の方が壁と開いてしまうと調整が難しくなります。
リフトの爪を多いに活用する
最終的な微調整にはリフトのツメを使うと便利です。
パレットを押したり引いたり押し当てたりして前のパレットや壁との距離を縮めます。
注意:荷物に当たらないように気をつけましょう!
フォークリフトの段積みのコツ
フォークリフトでの段積みのコツは、まずはなんといってもバランスよく積むことです。
これはどの荷物を積み込むときにも言えます。
そして一番上に軽い方を持ってきます。
輸送中に荷物が動かないようしっかりと固定するためにも、コンパネやあてものを必ず使うようにしましょう。
荷崩れを未然に防ぐには欠かせません。
フォークリフトでトラック積み込み時の注意点
フォークリフトの積み込み時にも気をつけたいポイントと注意点があります。
トラックのウイングとアオリのフックをたたむ
1番初めのパレットをトラックの荷台に積むときにフォークリフトのマストがフックにあたり邪魔になります。
酷いとフックが捻じ曲がったり壊れてしまいます。
リフトマンもやりづらいので写真のように必ずフックは閉めるようにして下さい。
余談ですが、積み込みが終わってアオリをあげた時にフックを閉めたままなのを忘れがちになります^^;
リフトのツメはなるべく開く
パレットをすくった時にフォークリフトのツメの幅が狭いと不安定になります。
できるだけツメは開いてすくうようにして下さい。
長細い荷物を積む時は特に注意が必要です。
パレットの 2枚挿しはやめる
できれば一度で 2枚運びたい時もあると思います。
しかし小さなパレットで完全にツメのほうが長い場合でもパレットの 2枚挿しはやめるべきです。
そのような横着が荷物事故を起こしてしまい自腹や弁償になる場合もあります。
フォークリフトはバックで走行する
フォークリフトで荷物をすくうと前方が見えなくなります。
そのような状態で前進するのは極めて危ないし事故をおこしかねません。
必ずバックで走行して下さい。
荷物を積んでいなくてもバックで走行したほうがよいです。
前進だとツメを突き出して走行することになりますので。
パレットの 2段積みは必ずコンパネを
パレットを2段に積み重ねて積む時は下のパレットの上にコンパネやパレットなどの敷物を引いて下さい。
下の荷物が汚れたり潰れる可能性があります。
パレットがはみ出る境界線はここ
1×1(いちいち)のパレットより大きなパレットを積むとトラックの荷台からはみ出してしまいアオリが閉まらなくなる場合があります。
その際の目安としては床ラッシングを取る時のフックより少しだけ外側になります。
微妙なライン(あと)があるのでわかると思います。
初心者のリフトマンにはアドバイスを
現場によってはリフトマンがいて荷物を積んでくれる現場もあります。
しかしそのリフトマンが皆んな上手いとは限りません。
中には初心者のリフトマンもいるのでパレットの間に隙間があったり納得ができない場合は必ずしっかりと積み直すように要請して下さい。
輸送中の荷物事故は自分持ちになりますので
気を使わずに声をかけてアドバイスをして下さい。
フォークリフトのバック走行のコツ
バック走行時は、後輪で舵を切っていることを意識して操作します。
ミラーもしっかり活用しましょう。
また、バック走行で曲がる時などは、遠心力が働くので横転や荷物落下にも注意が必要です。
周りに人がいないか、荷物を積んでからの前進も前方が見えなくなり死角となるので事故を起こさないよう必ず確認しましょう。
フォークリフトの練習場所は!
フォークリフトを早く上達するには練習が必要です。
しかし荷物でごった返している現場で練習するわけにはいきません。
練習をしやすい場所
・会社の車庫や倉庫
・駐車場
私の会社には倉庫があり、そこで新人にリフトに乗せて教えています。
トラックが止まっていない会社の駐車場でもパレットの移動などをさせて練習しています。
ハンドリフトのコツや注意点は
最後にハンドリフトについて少しだけ紹介します。
このハンドリフトは動力源はありません。
文字通り手で引っ張るだけです。
油圧のジャッキでパレットを持ち上げて運びます。
しかし1トンくらいの荷物も持ち上げて運べるので狭い現場やトラックの中でも大活躍です。
最強に小回りのきく小さなリフトです。
フォークリフトほど事故も少なく安心して使えます。
ハンドリフトのコツは引っ張る感じで移動して荷物を積み付けする時に反転させておろします。
注意点はパレットの底が空いている(ゲタパレ)を使わないとハンドリフトのタイヤが動かせないという点です。
ハンドでおろす現場にゲタパレ以外のパレットで行くと大変な目に遭います。
まとめ
この記事ではフォークリフトの運転や積み込みのコツを紹介しました。
フォークリフトは危険で任意の免許が必要な乗り物です。
毎年リフトの転落事故などで死亡者も出ます。
普通の車と違い操作するのに慣れるまで時間がかかります。
しかしその特性を理解するとコツやポイントが意外と早く掴めます。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。