みなさんは、「スロットルボディ」という言葉を耳にしたことはありますか?
これは、エンジン内部に吸入する空気の量を調整するための装置であり、車が安定してエンジンを動かすためには必要不可欠な部品です。
スロットルボディが汚れていたり壊れていたりすると、オートマ車であるにも関わらずエンストしてしまったり、アイドリングが不安定になってしまったり、発進する際にガクンとショックが生じたりしてしまうのです。
それでは今回は、スロットルボディの清掃について詳しく解説していきます。
目次
スロットルボディ清掃って効果あるの?
スロットルボディは、清掃することで燃費効率が良くなったり、アイドリングがしっかりと安定したりと、車に良いことばかりです。
また、エンジンの吹け上がりも良くなると言われています。
それによって経年劣化で落ちてくる加速力やトルクもある程度は取り戻すことができ、ある程度年数の経っている車だとより効果に期待が持てます。
そして、スロットルボディが汚れていると最悪の場合オートマ車のエンストを招いてしまいます。
スロットルボディの清掃は、そのような故障を前もって避けるための効果があるのです。
スロットルボディが汚れる原因や汚れた場合の不具合は
スロットルボディは、バルブ(内部についている弁のようなもの)がパタパタと開閉することで、空気の量を調整しています。
過走行などの経年劣化でこの部分に汚れが溜まると、バルブの動きが悪くなり、エンジンに取り込む空気の量をうまく調整することができなくなってしまいます。
この汚れというのは、「ブローバイガス」と呼ばれているもので、燃焼ガスや未燃焼の混合ガスなどが漏れて生じたガスのことです。
これはエンジン内部に留めておくと、ガスによってエンジン内部の圧力が上がってしまい、エンジン自体が故障してしまいます。
それを防ぐためにブローバイガスを外に放出するのですが、有毒ガスなのでそのまま放出するわけにはいきません。
そのため「ブローバイホース」を通って新鮮な空気と混ぜて再燃焼させ無毒化してから排出するのですが、このときにスロットルボディにガスの汚れや煤が少しずつ溜まっていってしまうのです。
その結果、燃費効率が悪くなってしまったり、発進の際にガタついたり、最悪の場合にはオートマ車でもエンストしてしまうことがあります。
スロットルボディの交換時期はどれくらい
スロットルボディの交換時期には諸説ありますが、総走行距離が100000kmに達したあたりでの交換が推奨されているようです。
自動車は、総走行距離100000kmが交換時期といわれている部品がスロットルボディ以外にもありますので、整備工場などでまとめて点検してもらい、必要であれば交換すると良いでしょう。
また、チェックランプ点灯時やアイドリングが少し不安定になってきたと感じた時点での点検・交換もおすすめです。
スロットルボディ清掃の工賃や料金の相場はいくら?
スロットルボディの清掃は、ディーラーや整備工場などで作業してもらうことができ、5000~10000円が相場となっています。
車種によってはエンジン内部の仕組みが複雑で作業時間が多くかかってしまったり、工賃が高めになってしまうこともあるようですので注意が必要です。
作業前に車種や状態を伝えておくと、大体の金額の目安を教えてもらうことができるので、先に相談しておくと安心です。
スロットルボディ清掃はオートバックスでできる?
オートバックスといえば、オイル交換やタイヤ交換もしてくれる頼れるカー用品店です。
もちろん、スロットルボディの清掃もオートバックスで作業してもらうことができます。
「燃料ライン洗浄」で予約することができ、料金は7000円~で、所要時間は20分~です。
また、スロットルボディとバルブの清掃だけでなく、燃料ライン全体の洗浄(インジェクターやプラグなど)をしてくれるので、とても便利ですね。
スロットルバルブの清掃費用はいくら?
特に不具合を起こしている部品もないのにエンジンが不調である時に有効なのが「スロットルバルブの清掃」。
エンジンへの空気の吸い込み口であるスロットルボデーが汚れていると、ガソリンと空気のバランスが崩れ、エンジン不調につながります。
このスロットルバルブの清掃にはいくらかかるのか?
費用はおおよそ5000円〜10000円が相場と言えるでしょう。
スロットルバルブの清掃にはほとんど交換に必要な部品は発生せず、ほとんどが工賃となります。
作業時間は30分〜1時間程度なので、上記のような金額におさまることが多いでしょう。車種によってはスロットルバルブ清掃に至るまでの作業工程が複雑な場合もあり、そうなると工賃も高くなるので、自分の車種ではいくらかかるか正確に知りたい場合は一度ショップやディーラーに問い合わせてみましょう。
スロットルバルブの交換費用はいくら?
スロットルバルブを交換するとなった場合にかかる費用は、おおよそ30000円〜60000円ほどかかります。
値段に幅がある理由としては、スロットルバルブにもさまざまな種類があり、ワイヤーで動くタイプや電動モーターで動くタイプ、またセンサーがついているタイプなどがあります。
近年の車は電動モーターで動くタイプが主流なので、昔のワイヤーで動くタイプに比べると費用は割高になります。
またスロットルバルブの清掃と同じく、交換に至るまでの作業工程が複雑であったり、再使用できない部品が多く必要となる車種であればその分工賃と部品代がかかります。
詳しく知りたい場合は一度問い合わせてみましょう。
トヨタのスロットルバルブ清掃料金はいくら?
トヨタディーラーの作業工賃は、その会社や地域によって異なりますが、おおよそ作業時間1時間あたりの工賃を10000円と考えると、スロットルボディ清掃に必要な時間は30分から1時間のため、清掃費用は5000円〜10000円の間と言えるでしょう。
新車購入から定期的なメンテナンスでいつも利用していたり、また新車の保証期間内であれば無償で清掃を行なってくれる場合もあるかもしれません。
実際にエンジンの不調が気になる状況であれば一度診てもらい相談してみるのも良いでしょう。
スロットルバルブ清掃のイエローハットの料金は?
イエローハットでのスロットルバルブの清掃料金はどのくらいかかるのでしょうか?
イエローハットのホームページでメンテナンスの情報を見る限り、スロットルバルブ清掃のメニューは見当たりませんが、類似した作業として「エンジン内部清掃 エンジンクリア」というメニューがあります。
その場合作業工賃は3000円ほどから作業可能であるので、トヨタディーラーと同じく数千円での作業が可能と思われます。
そもそもスロットルバルブの清掃作業を受けてもらえるかも含めて、最寄りのイエローハットに相談してみましょう。
スロットルボディ清掃を自分でする方法と注意点とは
スロットルボディの清掃は、自分で作業することもできます。
スロットルボディはボルトで止まっているだけなので取り外しがしやすく、手も届きやすい場所に付いています。
ただし、作業中にかなりの量の煙や煤が出てしまうことや、センサーやクーラントなどの重要で危険な部分がすぐ近くに付いているので、不用意に触ってしまうかもしれないということを考えると、ディーラーや整備工場に頼むのが妥当だと思います。
作業に使うものを揃える手間とお金や、危険な部分がすぐ近くにあるリスクを考えたほうが良いでしょう。
スロットルボディ清掃はカー用品店などでできる!古い車であるほど効果を感じられる!
総走行距離がかさんできたと感じたときだけでも、スロットルボディを清掃すると車が元気に走ってくれます。
経年劣化でエンジンがヘタってきていたものも、このスロットルボディ清掃だけで劇的に快調になることもあります。
ディーラーやカー用品店、整備工場などで簡単に作業してもらうことができますので、車が故障してしまう前に事前点検・事前交換してもらうのも良いでしょう。
あなたの車も一度、お店で診てもらってはいかがでしょうか?