雇用保険は、会社が倒産したなどで失業したときに、ある一定の期間、給付金がもらえる制度が有名ですが、最近では、給付金以外に、次の就職先が早く見つかるよう様々な制度があります。
国としても、同じ税金を払うのであれは、給付金を払うよりも、次の仕事が早く見つかるような内容にお金を使った方が、結果的に安価で済みますし、なにより失業者を増やさなくて済みます。
今回は、助成金を利用して安く免許を取得する方法や教育訓練給付金制度について解説していきます。
教育訓練給付金制度とは?
教育訓練給付金制度・厚生労働大臣指定講座などと呼ばれており、 厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講した場合、その費用の最大20%が本人に支払われるというものです。
但し、金額には上限があり10万円までとなっています。
制度には免許取得補助をはじめ、多数の講座なども用意されていて、ファイナンシャルプランナーや、インテリアコーディネーターなど再就職に役立つ資格があり、その中の一つに大型免許取得費用の給付があります。
大型免許を取得すればスキルがあがりますし、給与アップも狙えます。
案外知られていない制度ですが、基本的には会社にばれることはないので、目指すべき道が決まっていたり、目標のある方は利用されることをおすすめします。
教育訓練給付金制度が利用できる条件とは?
制度の利用には条件があります。
初めて利用する場合は、雇用保険の加入期間が1年以上ないと利用できません。
例えば、学校を卒業して、初めて会社へ入社しても半年後に辞めてしまった場合などは、雇用保険の期間は1年に満たないためこの制度を利用することはできません。
また2回目以降の利用の場合は2つの条件を満たす必要があります。
1つ目は、雇用保険の加入期間が、前回の制度開始日以降に3年間あることと、前回の支給開始日以降3年が経過していることです。
特定の失業中の方に支給が集中しないよう公平感を保つ観点からルールが定められています。
なお、失業中などの理由で、雇用保険に加入しておらずケガ、病気などの理由で30日以上受講できない場合は、受講開始までの期間を最大2年間延長できます。
延長となった場合は、「教育訓練給付適用対象期間延長通知書」という書類が交付されるので、こちらを利用します。
助成金取得のための必要書類と申請の仕方や流れ
おおまかな流れは、まずは、ハローワークと教習所に対し、教育訓練給付金該当のコースがあるかどうかを確認し、該当のコースがあれば申し込みます。
すべてのコースが該当する訳では無いので正確に確認することが重要です。
そして実際に教習所に通います。一旦、教習所費用は自分で立て替えておく必要があります。
無事合格後、教習所から「教育訓練修了証明書」と「教育訓練給付金支給申請書」をもらってハローワークに提出すれば完了です。
その他、「雇用保険被保険者証」「マイナンバーカードなどの本人確認書類」なども忘れずに提出します。
実際の入金は、申請後約1ヶ月程度といったとろです。
修了してから1ヶ月以内に手続きをしないと権利は消滅してしまうので速やかに手続きをしましょう。
また、虚偽の申請書類や証明書などを偽造して手続きをした場合は、内容によっては詐欺罪で罰せられるので注意が必要です。
助成金が申請できる場所はどこ?
受講した本人の住所を管轄するハローワークで申請します。
代理人による提出や、郵送による手続きは原則できません。
但し、病気やケガ、その他長期間の海外出張など、やむ負えない理由に限り、理由書と委任状を作成することで、本人以外でも手続きが可能となる場合があります。
詳しくは、ハローワークに確認します。
教育訓練給付金は会社にばれる?
基本的に教育訓練給付金制度を利用しても会社にバレることはまずありません。
というのも、教育訓練給付金制度の申請はハローワークにて自ら行うもので、会社側にこちらから話すことがない限りはバレることはありません。
唯一の注意点として、給付金申請の際に「雇用保険の被保険者証」が必須になりますので、もし所持していない場合は、何かしらの理由をつけて会社側から発行して貰う必要があります。
教育訓練給付金のデメリットとは
まずデメリットとしては、訓練を受けることになり、途中で訓練を辞退した場合には給付金は取得できないこと。
また、訓練中は何回かハローワークにて手続きを行う必要がありますので、ある程度の面倒は覚悟する必要があります。
しかし、基本的にはスキルを習得しながらお金がもらえるという素晴らしい制度ではありますので、そういう意味ではデメリットというものはほとんど無いと言っても過言では無いでしょう。
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まとめ
助成金制度を利用しても、免許取得の自費負担がなくなる訳ではないのですが、それでも普通に取得するよりは安くすみます。
キャリアアップやスキルアップを狙っている方にはとっても賢い取得方法です。
ぜひ活用してみましょう。