車の重要な要素といえば、走る、曲がる、止まるですね。
この全てが正常に働くことにより、私たちは安心して車を運転することができます。
万が一、このどれかが機能しなくなったら…考えただけでも恐ろしくなりませんか。
高速道路などを走行中に、アクセルが反応しなくなり、走らなくなったら相当怖い思いをしますし、峠道を走行中にハンドルが効かなくなり、曲がらなくなったら大惨事です。
そしてブレーキが効かなくなり、止まらなくなってしまったら暴走してしまい、取り返しのつかない事態に発展してしまいます。
今回は、この中のブレーキについて解説していこうと思います。
最近ブレーキの効きが悪い、もしくは効かなかった事があるという方は必見です!
目次
車のブレーキが効かない時の考えられる原因は
まずは、車のブレーキはどのような仕組みになっているのかを簡単に説明したいと思います。
車のブレーキは一般的に油圧式というシステムが多く採用されています。
ブレーキペダルを踏んだ時に発生する油圧が、ブレーキキャリパーという部品に伝わり、タイヤと共に回転するディスクローターという部品をブレーキパッドで挟み込む事で、摩擦力を利用して減速させます。
ちなみに、ブレーキシステムの油圧というのはブレーキフルードを使っています。
ここから、本題であるブレーキが効かない時に考えられる原因をご紹介したいと思います。
ブレーキパッドの残量が無い
先ほど、摩擦によって車は減速すると言いましたが、ブレーキパッドはこの摩擦部の部品になりますので、徐々に残量が減っていきます。
残量がある程度少なくなると効きが悪くなる傾向があり、残量が完全に無くなると効きがかなり悪くなるうえに異音も発生してしまいます。
こうなる前にも、ブレーキパッドの残量を確認しておくことをおすすめします。
ちなみに、新品時のブレーキパッドは10mm程度あります。
3mmを目安に交換することをおすすめします。
ブレーキシステムにエアを噛んでいる
ブレーキシステムはブレーキフルードで満たされています。
このため、ブレーキペダルを踏んだ時の力がダイレクトに伝わるようになっています。
しかし、ブレーキの酷使やブレーキフルードの劣化などにより、ブレーキシステム内に気泡ができてしまうことがあります。
もし気泡が発生してしまった場合、ブレーキペダルをかなり奥まで踏み込まないと効かないなどの症状が出たり、全く効かなくなるなどの症状が発生します。
ブレーキキャリパーの固着
ブレーキキャリパーにはピストンが組み込まれており、油圧が伝わるとピストンが飛び出ることによってブレーキパッドがディスクローターを挟み込むのですが、このピストンが固着してしまうとブレーキパッドがディスクローターを挟むことができなくなってしまうので、その車輪はブレーキが効かない状態になってしまいます。
ブレーキの割合はフロントに多く振ってあることがほとんどなので、もしフロントブレーキのどちらかが固着してしまうと、かなりブレーキの効きは悪くなってしまうでしょう。
ブレーキ酷使によるフェード
峠道の下りなどで、エンジンブレーキを使用せずフットブレーキを多用した場合、ブレーキはかなり熱を持ちます。
熱をかなり持ってしまうと、フェード現象というブレーキパッドが炭化してしまう現象が発生します。
ブレーキパッドとディスクローター間にガスが発生し、浮いているような状態になります。
いくらブレーキを踏み込んでも効かなくなってしまうので、かなり恐ろしいです。
ましてや下り坂だとしたら、どんどん加速していってしまいます…
フェード現象を回避するためにもフットブレーキの酷使は避け、なるべくエンジンブレーキで減速するように心掛けてください。
ブレーキディスクの寿命や交換費用に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでご覧ください。
🔗ブレーキディスクの錆びの原因とは!落とし方や防止対策、研磨の料金はいくら?
🔗ブレーキディスクの寿命はどれくらい?交換時期や費用、研磨の料金はいくら?
車のブレーキが効かない時の対処法は
車のブレーキが効かない、効きにくい場合は間違いなくどこかに異常が発生しています。
しかし、ブレーキシステムの点検や修理はある程度の知識が必要となりますので、整備工場やカー用品店などで見てもらうことをおすすめします。
そして、ブレーキに異常が発生しているにも関わらず、自分で運転して工場に運ぶのもかなり危険です。
ブレーキが効かないことによる二次災害が起きる可能性もありますので、任意保険のレッカーサービスや、JAFを呼んで回送してもらいましょう。
まとめ
今回は、車のブレーキが効かない時の考えられる原因や、効かない時の対処法をご紹介しました。
ブレーキは重要保安部品となり、車を維持する上で確実に作動する様にしておかなければいけません。
もし、いつもと違う気がしたり、少しでも効きが悪く感じることがあれば、整備工場やカー用品店で点検してもらうことをおすすめします。
ブレーキに関しては、何かあってからでは遅いので普段からしっかり整備しておきたいですね。